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7人生の仕上げを考えつつ

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7人生の仕上げを考えつつ

昭和三十七年(1962年)〜昭和三十九年(1964年)六月十一日

昭和三十七年三月十日 八代在住二十年

 八代に転宅して満二十年の記念日である。

 種山がこども時代を通じて十七年であり、熊本市が通算十二年、直方五年、宮地、長崎、福岡がそれぞれ二年、八代二十年で計六十年の人生となる。(以後略)

 

昭和三十七年十月二十日 税理士制度二十周年記念

 南九州税理士会では今日二十周年の祝典が行われる。

 木村会長には、胸像を送り、自分達二十年の業者にも記念品が贈られる。

 短いようで二十年は永い。自分も四十歳の若さから、六十歳の老人になった。しかもこの二十年は、戦争をはさみ、月給五十円が二万円となり、煙草の十銭が四十円になった。人生の浮沈みもこの間に交替して、軍人はいなくなり、地主の殿様も沈んでしまった。そしてインフレーションによってぼろい儲けをした人たちが頭をあげてきた。ひどい変化である。

 このひどい二十年間の自分のことを振り返ってみると、まずは平穏無事の一語につきる。あまり良いこともないかわりに、悪いこともなかった。

 インフレの利得もなく、その災禍もなかった。知恵がなかったという責はあるが、それでいいのではないだろうか。成績が悪いともいえるし、良いともいえる。少なくとも表面上は一人の成功者にみえる。二十年の成果としては、少し恥ずかしいが、これでも良い方として、今日の記念祝典を心から祝いたい。

 

昭和三十八年五月十六日 男児出生

      五月二十日 命名「治」

 水俣で生まれた孫の「神立祝」の準備で、妻は水俣行き。妻は上原家の通り名「貞」にこだわり、「貞治」の案を最後まで希望していたが、自分としては、簡単で呼びやすく、書きやすい一字名の「治」にしたいと思った。立派に成人して、幸せな人生を送ることができるように祈る。

 

昭和三十九年六月七日 慰安旅行

 六月の閑散期を利用しての、職員慰安旅行も、十五回目くらいになる。一昨年は東京旅行もしたし、職員の希望の多い場所を選んで続けてきたが、めぼしいところは一巡したので、今年は手近な鹿児島旅行となった。職員も昔のように派手な旅行は好まなくなり、自分自身も、少々疲れを感じて億劫になってきた。実際、旅行中も皆と歩くのも苦になって、ひとり休憩していたし、帰宅後もなんとなくまだ疲れがとれない。

 若い時は、出張で出かけた見知らぬ土地の風景、人情に惹かれて、仕事とはいえ旅が楽しかった。

 

 成人した子等を連れての短い旅も、父子の情愛をふかめてくれた。

 接待や、会合の旅での人との触れ合いも、心を温めてくれた。

 大好きな旅であるが、疲れが残るというのは年齢のせいであろうか。