上原税理士事務所  おかげさまで78年

3理想と現実をみつめつつ

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3理想と現実をみつめつつ

昭和七年(1932年)〜十二年(1937年)

昭和七年十二月十一日 長男出生

 朝六時、待望の男児めでたく出生、上原家百十五年ぶりの男の子である。

 「貞」の字が通り名だというので、貞夫、貞昭、貞文、などと貞の字を廻って考えてみる。

 

昭和九年七月二十日 閑暇を有為に

 だらしなくしていると云うことは甚だ興味のないものである。

 倦怠と悩みは心の平安を妨げる。或る希望を持ち、一定の方向に歩み続けると云うことが、生きる道であり、安楽の道である。安逸は安楽の敵であると云う事実を、疎かに考えてはならぬ。努力と節制の苦しみは、楽の種であり、愚痴は苦の種である。

 苟も苦の材料をこしらえる様なことをしてはならぬ。

 安逸が其の一であり、愚痴が其の二である。楽しむべく、苦しまざることを心掛け、而して楽観主義、しかも努力家でなければならぬ。暑いからとて安逸であってはならぬ。

 暑中の閑暇を、無為に過ごしては面目ないことである。

 

昭和十一年五月六日 税務署在職可否の判定

 このところ、いろいろ大きな問題が多いし、仕事に忠実になれば、その分だけ納税者から恨まれる。営業者の怨府に居ることが苦しい。然し親交の税界を去るのも辛いし、生活の不安もある。在職が好ましいとは思うが、保守的執着は必ずしも最善でない。

 

昭和十二年八月十日 大陸の戦火

 七月七日に勃発した大陸の戦いが、だんだん広がって行く。

 従弟の末喜が午前二時三十分、軍用列車で博多駅を通過するというので、芳子、則子と共に駅で待っていて、菓子、本、ハンカチなど贈る。自分にも何時召集令状が来るかわからないので、常に身辺の整理を心掛けて置かねばならない。